ギリシャの財政破綻がヨーロッパでは大きな負担になっていますが、どうしてこんなことになったのか。それにはギリシャ人の国民性を知る必要があります。
 その意味では「その男ゾルバ」(Zorba the Greek=1964)は打ってつけではないでしょうか。
 英国人作家バジル(アラン・ベイツ)は、亡父が遺した炭鉱を再開するためにギリシャにやってきて、港で知り合った現地人のゾルバ(アンソニー・クイン)という男と気が合い、採掘場の現場監督にします。

 しかしギリシャ人のやることは何もかもハチャメチャ。
 ゾルバは仕事よりも女が好きという男で、宿屋の女主人と懇ろになります。
 バジルもある未亡人が好きになり、仲よくなりますが、彼女に恋いこがれていた青年が失意のあまり自殺。村人たちは「あの女のせいだ」と未亡人に石を投げ、青年の父親は彼女を殺してしまいます。

 ゾルバと懇ろになった宿屋の女主人は、もともと病弱だったのか(ゾルバの精力が強すぎたのか?)病に倒れ、臨終を迎えます。
 そして彼女が息を引き取ると、村人たちが寄ってたかって彼女の財産を持ち出しました。身寄りのない死者の財産は村人たちが奪い取っていいという風習です。



 ゾルバは森から切り出した木材を下ろすケーブル建設を発案し、工事に取り掛かりますが、(工事がずさんだったのか?)竣工式での試運転でワイヤーが切れ、支柱が倒れ、崩壊します。
 投じた資金をすべて失ったバジルはガックリと膝をつきますが、ゾルバはあっけらかんとしたもの。
 「よけいなものを失ってよかったじゃないか。こうなったらすべて忘れて踊るしかありませんぜ」

 バジルも半ばヤケクソになって、「その踊りを教えてくれ」
 こうしてふたりは明るい太陽の下で悠々とダンスを踊り興じました。
 息子が自殺したら、「お前のせいだ」と人のせいにしたり、身寄りのない人が死ぬとその財産を村人たちが強奪する。工事は手抜きして、経営者が破産しても「我関せず」とカラカラ笑う。

 この映画がすべてギリシャ人を描いているとは思いませんが、今のギリシャの現状を見ると、妙にナットクしてしまいます。(動画はラストの踊りの場面)

 人間は失意に暮れると踊るしかない――これがギリシャ人の真骨頂のようです。
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