京都といっても私は左京区に住んでいたので、伏見というのはほとんど知らなかった。
 というのも伏見は京都駅の南にあり、そこへ行くには市電で京都駅に行き、そこから伏見行きの市電(車輌も旧型だった)に乗るしかなかったので、伏見だけ特別区のような感じでした。
 (あとで思えば京阪で行く方法もあったのですが、そのときは考えも及ばなかった)
大倉酒蔵① 
 人づてに「伏見稲荷と酒蔵の町」と聞いていました。
 どちらにもさほど興味はなく、また伏見には親戚も知人もなかったので、行くことはなかったのです。
大倉酒蔵② 
 初めて行ったのは30年前、中学の同窓会が伏見の鳥料理屋で行われたからです。
 (寺田屋を訪れたのはその直前です)
 大きな店構えの酒造があちこちにあり、川に柳の木が植わっていて、落ち着いた風情のある町だなという印象を受けました。
松本酒造① 
 さてその伏見。
 江戸時代は京⇔大坂を結ぶ水運の要所として栄えましたが、鳥羽伏見の戦いの戦場となって伏見の町はほとんど壊滅(寺田屋も)しました。
 しかし明治になってここに陸軍第38歩兵連隊が駐屯してから、その軍需を賄うために商工業が急速に発展しました。
松本酒造② 
 一方でここは昔から豊かな伏流水に恵まれた土地で(伏見の名称は伏水からきているとも)、酒造は何軒かありましたが、需要が増えたために酒造も増え、大型化しました。
 全盛期は30軒以上もの酒蔵がひしめいていましたが、昨今は清酒業界の不況もあって18社に激減しました。
松本酒造③ 
 「ここで有名な酒蔵は月桂冠の大倉酒造と、蔵の景色が美しい松本酒造やな」と友人。
 連れて行ってくれ、と頼むと、「外観だけやで」
 「なんでや」
 「見学はできるんやけど、車の運転してるから利き酒でけへん」
 「利き酒せんかったらええやんけ」
 「目の前に酒があって飲めんほど辛いものはない」
 そこまでいわれたら従うしかなく、外観の撮影だけにとどめました。

 それでも松本酒造の風情ある酒蔵を撮れて満足です。
 酒造の工程は青梅(東京)の酒造で知ってるし、酒に弱い当方は利き酒もちょっと、ね。

 酒蔵に若葉そよぎてほろ酔ひす

 月並みな句になりました。
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