2015.03.20 今月の句会
 先日、今月の句会が行われました。私の出句は、
 ①黙々と白梅の下太極拳(兼題・太)
 ②紅梅の屋敷のマダム紅の濃く
 ③故郷を発つ餞(はなむけ)や春一番
 ④恋猫と歌垣(かがひ)を交はす仲となり

 の4句です。
 今回私が会心の作と思ったのは、④「恋猫と歌垣を交はす仲となり」の句。
 これは「恋猫」を使った数多くの句からヒントを得てつくったものですが、恋猫と歌垣を結びつけた句など皆無だし、例句のなかでもいい線行っているのではないか。自分の生涯でも10指に入るのではないかと思うほどのできばえです。(参照

 さて句会が始まりました。
 今回出句は48句(12名)。
 作者はわからないまま48句のなかから、ひとり5句(うち〇特選1句)選びます。

 宗匠以外の選句で私が獲得したのは③「故郷を発つ餞や春一番」……(3)〇のみ。
 (〇を入れてくれたのは友人=ガチの選句です!)

 ①、②に票がこないのは、ある程度予測していました。しかし④にまったく票が入らないとは……? 一体どうなっとるんだッ。(どいつもこいつも句を見る目は節穴か)

 次に宗匠の選。
 まずは並選。宗匠が選んだ6句のなかに私の句はなし。
 次に特選。
 「本日の特選は、『恋猫と歌垣を交はす仲となり』。以上です」

 宗匠が特選句を読み上げると、ふだんなら称賛の声や拍手が起こるのですが、このときはシーンと静まり返りました。みんな「なぜこれが?」という表情。
 どうやら皆さん「歌垣」ということばが理解できなかったらしい。

 俳句というのは古(いにしえ)の文芸。ことばも旧仮名遣い。だとしたら昔の風習ぐらい多少は心得てないと。というか高校の古文で習っただろう。
 友人は(意味は)わかっていたけど、「川柳に近いかな」と思ったそうです。
 バカめ。これが川柳か。

 次に宗匠の評。
 「この句は凄い。よくぞ歌垣ということばを引き出した。おそらく作者は考えに考え抜いてこのことばを使ったものと思われます。本来は嬥歌(かがひ)といって、男女が集まり、酒を酌み交わしながら歌を詠み交しつつ踊る古の風習です。恋猫と嬥歌を結びつけた大胆な発想と表現に驚きました」と絶賛。

 うーん、私としては複雑な心境。
 この宗匠はいつもくだらない駄洒落(ダジャレー夫人とか)を飛ばす野卑な男。それでもみんながちやほやするものだから、天狗になっている。
 私とは性格的に反りが合わず、何度やめてやろうと思ったことか。その都度友人からは「やめないでくれ」と慰留され、辛うじて留まっていました。

 ところが「腐っても鯛」というか、句の眼力はある。
 しかも皆に阿ることなく私の句だけ高く評価した。
 正直いって、この句が一顧だにされなければ、「はい、さようなら」とケツをまくってやろうかと思ってました。
 しばらくはコイツとつき合ってやろうかな。

 帰り道、俳句の上手なおネエ様と一緒になりましたが、彼女にいわせると、「今回の特選は、先生の好みが入ってるわねえ」
 これは他の人たちも同じ思いでしょう。

 まあ、そう思っている限りこの人に進歩はない。もっともお婆さんだから、これ以上の進歩は望むべくもないか。
 そう思うと笑いがこみ上げてきました。
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