先日、句会の友人と話していたら、彼がジャズ喫茶に詳しいことを知りました。
 「神保町では『響』が有名だろ。あれは場所が移った。今は『さぼうる』のとなりに『ビッグボーイ』、白山通りを西に入ったところに『喫茶去』がある」
 「えーッ、今どきジャズ喫茶なんて商売として成り立つの?」
 「うん、なんとかやれてるらしいよ」
 おどろきました。ジャズ喫茶なんてとっくに寂れ、過去のものとなったとばかり思ってました。
神保町 
 私が上京してジャズを知ったのは、渋谷百軒店の「Swing」であると道玄坂の項(参照)で述べましたが、この際彼に対抗(?)してジャズ喫茶の思い出を綴りたいと思います。
 学生寮が大井町にあったので、通学の帰り自由が丘にはよく下車しました。
 自由が丘は当時からオシャレな街で貧乏学生にとっては少し敷居が高かったのですが、ここに「5SPOT」がありました。

 「5SPOT」は生演奏の店。
 その割にはふつうのジャズ喫茶並みの料金だったため、月1回ペースで通いました。「やっぱり生は迫力があるな」
 今にして思えばベースの鈴木勲さんやトランペットの日野皓正さんも演奏されていたのですが、ミュージシャンの名前に関してはまったく無頓着でした。

 寮で同室だったTもまた「5SPOT」が好きで、ときどき行っていたようです。
 しかしいうことが振るってる、「あそこはいいよ。気持ちよく眠れる」
自由が丘 
 たしかにジャズを聴きながらうたた寝することはあります。それは退屈だからではなく、心地よいからです。これはクラシックも同じです。しかし――。
 「この前なんか、いちばん前の席でグウグウ寝ちゃったよ」
 いくらなんでも演奏者の目の前でグウグウ寝るのは失礼だよ。

 その「5SPOT」はほどなくしてなくなりました。
 同店はジャズ評論家いソノてルヲさんが経営されていたとあとで知りました。
 低料金で生演奏を聴かせる「良心的な店」と思ったのですが、経営的には難しかったのでしょうか。残念です。
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