2015.03.07 今月の出句
 今月の兼題は「太」
 そこでまずこんな句が浮かびました。
 ②-a「黙々と梅見に太巻食らふなり」

 太巻は黙って食うもの(恵方巻?)なので、「黙々と」にしたのですが、これではあまりに芸がない。他に「太」のつくことばはないのか、と辞書で片っ端から拾い上げていくうち、目についたのが太極拳。
 すると梅の木の下で黙々と太極拳をやっている情景が浮かんできました。太巻よりはこっちのほうがいいだろう、そしてこれは白梅に限ると、

 ②黙々と白梅の下太極拳

 ちょっと安易だったかな?
白梅 
 白梅でつくったのなら紅梅もと、
 ③-a「紅梅の屋敷の娘のピンク顔」

 紅梅と娘が華やかさを競う。
 しかし「ピンク顔」ということばは幼稚で気に食わない。
 そこで年齢を上げ、紅梅と紅を競う女性の様子を詠みました。
 ③-b「紅梅の屋敷の夫人紅の濃き」

 これには「紅の濃き」を上五に持ってきて、③-c「紅の濃き紅梅屋敷の夫人かな」
 こっちのほうが納まりはいいけど、「紅梅屋敷」は変なので元にもどし、「夫人」よりも色っぽく「マダム」に変えました。 
 

 ②紅梅の屋敷のマダム紅の濃く
紅梅 
 「春一番」も使いたい。
 しかし例句は「春一番遠出かなはぬ身に吹けり」「春一番品川駅をおそひけり」など、ろくなものがない。

 私としては遠い昔、故郷を発った(捨てた?)朝、駅で受けた春一番の印象が強いので、
 ④-a「故郷(ふるさと)を捨つる駅舎に春一番」

 しかし「捨つる駅舎」は変なので、④-b「故郷を捨つる朝(あした)に春一番」

 これでは説明句なので、「春一番」を門出を祝う意味にしようと「捨つる」はやめ、
 ④-c「故郷(こきょう)発つ駅での餞(はなむけ)春一番」

 「駅での」は余計かと、④-d「故郷(ふるさと)を発つ餞に春一番」

 これでもいいけど、「春一番」を上五に持ってきて、④-e「春一番故郷を発つ餞に」

 こっちのほうがすっきりして、俳句らしい落ち着きがあります。
 しかしこれではインパクトが弱いと思ったので元にもどし、「餞に」では説明的かなと思い、「餞や」に変えました。

 ④故郷を発つ餞(はなむけ)や春一番

 一応これで決定ですが、④-eも捨て難いものがあります。
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