私が俳句らしきものに触れたのは小学3年のときです。
 国語の授業で「いろはかるた」を各班でつくったことがありました。班長だった私は同じ班の級友6人に、いろは四十七文字を振り分けました。

 私がつくったのは<い=池のなかにコイがいる>(と池のなかの鯉の絵)
 小3という年齢を割り引いても、面白くも可笑しくもない、極めて陳腐なものでした。
池の鯉(清澄庭園にて) 
 なかにできん坊の男の子がいて、<ぬ=ぬずみが天井からおちました>とネズミの死骸の絵を持ってきました。
 私は「こんな気持ちの悪いもんはアカン」と却下。
 すると翌日持ってきたのは、<り=りんたく屋このさむぞらにどこへ行く>(と輪タクの絵)
 輪タクとは二輪車で引くタクシーのこと。当時はまだ街を走ってました。
 小学3年生がこんな句をつくるか。

 おそらくオヤジが息子にせがまれ、「しょうがないな」とほろ酔い機嫌でつくったに違いない。
 およそ子どもらしくない句でしたが、これしかないので採用しました。
 しかし今にして思えば、<りんたく屋この寒空にどこへ行く>は味わいのある句でした。季語も入っているし。
 小5のとき国語の時間に俳句をつくらされました。
 簡単や、要するに五七五でまとめればええんやろ。
 真っ先に手を挙げ、読み上げました。
 <先生が怒るときはみな静か>
 
 教室内はドッと爆笑。やった!
 ところが担任は激怒。「ふざけるな!」

 私は俳句とは笑わせるものと思っていたため怒られたのは心外でしたが、担任が怒ったとき教室内はしーんとしたので、図らずも句の通りになりました。
 ざまア見ろ、コイツはオレの術中にハマりよった。私はひとりほくそ笑みました。
 担任は、
 「俳句ちゅうのは季節を詠むもんや。<古池や蛙飛びこむ水の音>。どや、ええ句やろ」
 そんなこといわれても、<古池や~>なんてどこがおもろいのかさっぱりわからん。

 同級生数人で吉田山に上ったときのこと。
 神社の鳥居の脇に空池がありました。我われのリーダー格のKがいきなりテツヤという同級生を突き落とし、「一句できた! <空池にテツが飛びこむ土の音>や。わははは」
 たしかにドサッという音がしましたが、そんな句を詠むために同級生を突き落とすとは。
 芭蕉も絶句(?)するでしょう。

 Kは現在兵庫県に住んでいて、今でも2年に1回ぐらい会う仲です。
 以前このことを話したことがありますが、Kは「そやったかな」
 ころりと忘れてました。希薄なヤツ。

 はなはだお粗末ですが、これが私の小学時代の俳句体験です。
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