久々に友人に借りたDVDの感想記。
 今回はフランス映画「あるいは裏切りという名の犬」(原題「36 Quai des Orfevres」、2004)
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 パリ警視庁の警視レオ・ヴリンクス(ダニエル・オートゥイユ)とドニ・クラン(ジェラール・ドパルデュー)は、かつては親友でしたが、今は部署の違うライバル同士。次期長官の座をめぐって火花を散らしていました。
あるいは裏切り…①
 そんな折、重火器を使って現金輸送車を襲撃する強盗事件が勃発。被害総額200万ユーロ、死者9名に及ぶ凶悪事件に、長官はヴリンクスに指揮権を与え、クランには補佐にまわるよう指示します。
 功を焦ったクランは強盗犯捕獲作戦でフライングしてしまい、そのためヴリンクスの同僚エディの命を奪われ、ふたりはますます対立を深めていきます。
あるいは裏切り…②
 ヴリンクスにも弱みはありました。
 元情報屋シリアンから「取って置きの情報がある」と誘われ、車に乗せたのですが、途中でシリアンは昔の仲間を殺害しました。
 これに関してクランは目撃者の売春婦から車を運転していたのがヴリンクスであることをつかみ、密告します。悪いことに担当の判事は大の警官嫌い。そのため厳しい判決が下されます。
あるいは裏切り…③ あるいは裏切り…④
 ヴリンクスの妻カミーユは途方にくれますが、そんなときシリアンから「話がある」
 夫に有利な証言が得られるかもしれない、そう思ったカミーユはシリアンに会いますが、それを盗聴していたクランはふたりを追跡。激しいカーチェイスがの末、ふたりの車は道路から大きく転落し、ふたりとも死んでしまいます。カミーユはシリアンに撃たれたとのことですが……。
あるいは裏切り…⑤
 7年後、ヴリンクスは刑期を終え、釈放の身になりました。
 クランの元の部下を訪ね、実はカミーユを殺したのは(新しく長官になる)クランであると知りました。
 「片をつけてやる」
 ヴリンクスはクランの就任の祝賀パーティに紛れ込み、復讐を企てます。
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 この映画は1980年代に起きた実話を基にしているそうです。
 まさか(パリ)警察の内部でこんな醜い権力争いがあるなんて、にわかには想像しにくいのですが、監督は元警察官のオリヴィエ・マルシャル。「こんなことは日常茶飯事」といわんばかりの描き方です。
 犯罪組織の面々は人命を屁とも思わない凶悪な連中ですが、退行する警察官も負けず劣らず荒っぽい。
あるいは裏切り…⑥
 アメリカ映画のように正義や国歌に対する忠誠心に重きを置くのではなく、フランス映画はアナーキーなところがあります。これがヨーロッパ流フィルムノワールの継承というものでしょう。
あるいは裏切り…⑦
 原題の「36 Quai des Orfevres」は「オルフェーヴル河岸36番地」の意味でパリ警視庁の所在地です。なんとも「勿体つけた」邦題に変えてしまいました。

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