2014.06.18 川越の句碑
 川越にはいくつか句碑があります。

 まず喜多院境内北東(参道の石段横)にある芭蕉の句碑。
 「名月や池をめぐりて夜もすがら」
 貞亨3年(1687)八月十五夜の月を詠んだもの。芭蕉43歳。
名月や…
 仲秋の名月を眺めながら池の周囲を歩いていたら、いつの間にか夜が明けてしまった、という意味です。
 この句碑は寛政3年(1791)建立だそうです。
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 芭蕉が月を詠んだ句碑は仙波の愛宕神社にもあります。
 「名月に麓の霧や田の曇」
名月に…
 元禄7年(1694)伊賀上野赤城(今の三重県)で月見したときの作品。芭蕉50歳。
 このあたりは 江戸後期から俳句が盛んで、この句碑は安政4年(1857)愛好者たちによって建てられたといいます。
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 県道51号川越上尾線(川越キリスト教会のある通り)のスカラ座近くに正岡子規の句碑があります。
 「砧うつ隣に寒き旅寝哉」
 明治24年、子規は吉見百穴を旅行し、その帰り川越に泊まったときの句です。
砧打つ…
 砧(きぬた)とは布を打つ道具。木の板の上に麻や木綿などの布を木槌で叩いて柔らかくしました。こうすることによって目が詰まり、艶が出るのです。
 砧打ちは秋の夜長の仕事とされ、秋の季語に使われ、俳句や和歌に詠まれていますが、男女の営みを意味することばにも使われました。
 しかし子規が泊まった今福旅館のとなりには織物店があり、夜遅くまでトントンと布を打つ音が聞こえていたようで、これは正真正銘の砧打ちでしょう。

 今福旅館はその後料亭になり、現在は個人住宅になっています。昭和37年(1962)その一角にこの句碑が建てられました。
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