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 昨日は天気もよかったので、志木市まで行ってきました。
 志木といえば3年前、荒川のアザラシ「あらちゃん」で有名になりましたが、その後はさっぱり。
 とくに魅力のあるものはないのですが、以前通りかかったときに、気になる建物がありました。
菖蒲の花
 それは市役所の向かいにある「旧村山快哉堂」
 「なんじゃこれは?」
 元薬店だそうですが、閉まっているのでなにもわからない。「こんなものに勿体つけやがって」
 古い建物をありがたがるのはなんの芸もない地方都市の浅知恵。そんな風に思っていました。
旧村山快哉堂①
 ところが……。
 この日は開いており、ボランティアの年配の女性が解説していました。
 「この建物は明治10年(1877)に本町通りに建てられ、薬店を商ってきたのですが、平成7年(1995)に閉店して解体され、6年後(平成13年)ここに移築復原されました」
 なるほど。
 以前通りかかって説明書きを読んだときは、「なんでこんな殺風景なところ(新河岸川と柳瀬川が合流する中洲)に薬屋があったのだろう」とフシギに思ったものですが、そういうことか。
旧村山快哉堂②
 「当時の建物の常として木材はケヤキですが、天井の梁は松の一本材。曲がっているのをそのまま使っております」
 「なかなかワイルドな造りですね」
 「そう、昔の建物ですからね。この造りは川越の店蔵とはまたひと味違うんですよ」
松の木の梁
 かと思えば、「中風根切薬」「分利膏」「正齋湯」など家傅薬の看板を撮っていると、
 「この毒消し大関、面白いでしょう。梅毒の薬ですが、今の人、わからない人も多いんですよ」
梅毒の特効薬? 女性用の薬も

 志木市のことを聞くと、ここは志木町と宗岡村が合併して志木町になり、さらに足立町に町名変更して、昭和45年(1970)志木市になったとか。
 「その後、志木、朝霞、和光、新座の市で合併話が持ち上がり、朝霞は積極的だったのですが、和光市がいやがって、ダメになりました」
 とその後の経緯もペラペラ。
 さらに富士見市とふじみ野市の合併・もの別れの話などもしてくれ、面白かったのですが、ここでは割愛。
薬研 計量器

 なんの変哲もない、東京のベッドタウンと思っていた志木市ですが、少し興味が涌きました。
 聞いてみないとわからないものです。
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