私にとって今年の重大ニュースといえば、7月8日(月)夕方、ロフトから落ちたことによる骨折事故でしょう。

 落ちたとき、どうなったのかはまったくわからない。
 とにかく右肩が痛くて動かない。それに左足が痛くて歩けない。
 「これは脱臼と捻挫だ。ひと晩様子を見よう」
 それにしてもいやな痛さでした。右肩が開かなくて、自分の腹の上に右腕がどさりと乗ったまま。役にも立たない腕というのはこんなに重いものなのか。

 私は循環器系の病で倒れたとき、悪あがきはせずに従容として死につこうと考えていました。
 漠然とではあるけど、そんな覚悟はしているつもりでした。
 このときはしかし意識はあるけど動けない状態。これでは死ねない。
 そのとき思ったのは、

 こんなことでくたばってたまるか。

 という生に対する執念でした。
 それがあったからこそ、右肩の傷みにひと晩中耐えられたのだと思います。

 翌朝、痛みがなくならないので救急車で病院に運んでもらい、検査してもらったところ、「右上腕部剥離骨折」「左距骨粉砕骨折」と診断されました。そして即入院、右上腕部は翌日手術。
 まったく思ってもみないことでした。

 そして手術。
 私はこれまで何回か外科手術を受けましたが、いずれも局部麻酔。全身麻酔は初めてです。
 麻酔されて意識が朦朧として、気がついたら手術は終り、骨のなかに金属の支柱が入っている。
 その間私は意識がないのでなにもわからない。
 もちろん手術の最中は私の心臓は動いているし、呼吸もしている。しかし自分を認識する意識がない。

 これ、デカルトの「我思う、故に我有り」でいえば、「私」は存在してないことになります。
 たとえ心臓が動き、呼吸していても、意識がなければ死ではないか。
 これによって、私は「脳死は人の死である」と実感しました。

 入院生活は楽しいものでした。
 私はこれまで集団生活の体験はあまりなかったのですが、とくに無理したわけでもなく、すんなり溶け込めました。むしろ積極的に人とコミュニケーションを求めていったように思います。
 これまでの自分には考えられないことでした。

 この夏の骨折事故→手術→入院は、これまでの人生観を大きく変える出来事でした。
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