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 8年前、南埼玉に引っ越してきて、やたら目についたのは金網に囲まれた土地。
 金網越しに見ると、かなり低地になっており草がぼうぼう。公園でもなければ建設予定地でもない。これは豪雨などの際、水が市街地に溢れないように一時的にここに溜める「調整池」。

金網の向こうは…… 

 こんなものは以前住んでいた府中市(東京都)では見かけなかった。
 この写真はふじみ野市駒林にあるもので、200m×200mの広さ。
 他にも規模は違うけど、ふじみ野市にはこのような調整池が至るところにあります。

立ち入り禁止の低地 

 ふじみ野市は周囲の市に比べて低地にあるのと、荒川が近いためその氾濫に備えて、と考えられますが、それなら傍流のびん沼川がその調整池になっている。
 また砂川堀にも調整池があり、大雨のあとには多量の水が溜っているのを見たことがあります。荒川の氾濫に備えてというならこれでこと足りるのではないか。

大雨直後の調整池 

 ではなぜ市街地に?
       

 この調整池は所沢市でも多く見かけられました。
 所沢は比較的高地にあります。というよりもここは多摩湖・狭山湖の麓にあるところ。
       

 土地の高低差についてはチャリで徘徊しているとよくわかるのですが、このあたりでは狭山湖が最も高地にあり、次いで多摩湖、そして所沢市街地、東北方面には三芳→ふじみ野と徐徐に低くなり、荒川に至っています。
   
 これは私の勝手な推測ですが、ひょっとして行政は大水によって多摩湖が決壊、あるいは多摩湖の水が堤体を越えて所沢の市街地に流れ出すことを想定しているのではないか。
 もし多摩湖が決壊したら、所沢市街地に土砂が溢れ、さらにふじみ野市は土砂まみれとなり、大変なことになります。
 幸いにして多摩湖が決壊したことはまだありませんが、万が一に備えて多くの調整池をつくる、これが防災対策ではないか。

多摩湖の堤体から見る所沢市街地    

 然るに今回の西日本豪雨による多大な被害。
 とくに被害が大きかった倉敷市真備地区は以前から浸水の恐れありといわれており、防災対策が後手後手に回ったのではないか、と専門家が指摘しています。
      

 真備地区やその上流側にこのような調整池があったかどうかは知る由もありません。
 また調整池程度では今回の未曽有の豪雨には「屁のつっぱり」のようなもの、といわれるかもしれません。
      

 これについては「今の行政は金融引き締めで災害対策への予算は減少傾向にある」との経済学者の指摘があり、そうなると「人災」といえなくもない。
 一方南埼玉では「まさか」に備えた対策をとっている。
 考えようによっては無駄な出費といえなくもないけど、それこそが大切なのではないか、と痛切に感じました。

      

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