30年ほど前、大阪のビデオ制作会社を取材したことがあります。
 当時この会社は大坂でやり始めたばかりで全国的には知られておらず、社長の人柄にも惹かれたので、何とか全国区にしてやろうと当時の写真週刊誌「フォーカス」編集部に企画を持ち込みました。
  

 編集部のGoサインが出たので、関西在住のカメラマンと結託し、早朝の新戎橋で橋の両端をスタッフが見張り、通行人の爺さん婆さん、ジョギングする若者、赤ん坊を抱いた母親など、みんなスタッフの親戚縁者。そんなところへ数人の裸の女たち〈モデル〉が現れて、「イエーイ!」

新戎橋   

 撮影は首尾よく終わり、社長はよろこんで私とカメラマンを連れて行ってくれたのが鶴橋の「鶴一」なる焼き肉屋。
 仕事が終わった安堵感もあったのか、ビールが美味かった。

 もちろん結果は大成功で、新戎橋で撮った写真は「フォーカス」の見開きにドーンと出て、この会社はたちまち全国区になりました。
  

 それいらい社長とは仲よくなり、大阪へ取材に行くたび「鶴一」で焼き肉の接待を受けました。
  

 そんな経緯があって鶴橋は興味のあるところでした。
 東京の新大久保より古いコリアンタウンです。

鶴橋駅・西口 

 1ヵ月前大阪へ行ったとき、朝早く鶴橋に寄りました。
 商店街が朝早くから開いてました。

ガード下の商店街 

 それもそのはず、ここには魚や野菜の卸売市場があるから。
 こちらはなにも買わなかったけど、そのなかにある小さな喫茶店に入りました。

鶴橋市場 

 「いらっしゃい」
 カウンター席に座り、珈琲を注文したのになかなかこない。
 ひとりで切り盛りするママさんは近所の出前のモーニングセットをつくり、配達するのに忙しく、珈琲がきたのは15分後。「スミマセン。遅くなりまして」

喫茶店にて  

 この店は珈琲カップにこだわっているらしく、しばしカップ談議。
 「紅茶もやってますよね。紅茶のカップはどれですか?」
 「これで出してますねん」
 「でもこれ、深いですよね。紅茶のカップは(きれいな赤みを出すために)浅いのでは」
 「わかってます。でもここの連中は見た目より量でね。量が少ない、いうて不評なんですわ」
 これには笑いました。

市場から続く商店街  

 これが1ヵ月前の鶴橋での思い出です。

   

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