首都圏は昨日(07/11)も真夏日。
 こんな日は外へ出ず、冷房を利かせてTVを観るに限る。
 観たのはBSプレミアム(13:00~14:41)で放映されたマカロニウエスタン「裏切りの荒野」(監督ルイジ・パッツォーニ/1968)です。

 時代は19世紀後半のスペイン。
 セビリアのタバコ工場の警備をしていた軍曹のホセ(フランコ・ネロ)は、傷害事件を起こしたジプシーの女工カルメン(ティナ・オーモン)を捕まえたものの、警察に連行するとき、だまされて逃げられてしまいます。そのためホセは兵卒に降格されます。

裏切りの荒野① 

 「あの女め」
 そんな思いとは裏腹に、ホセはカルメンに惹かれ、強引に口説いて、割りない仲になります。
 しかし多情なカルメンはホセの上官とも浮気し、怒ったホセは上官を殺害。追われる身となります。

裏切りの荒野② 

 ホセはカルメンの仲間に加わり、カルメンとアメリカに渡る費用を稼ぐため、金貨の輸送馬車を襲います。
 金貨の強奪には成功しますが、仲間割れが生じます。しかも警察の目はいっそう厳しくなり、ホセは山に逃げました。

裏切りの荒野③ 

 しかし密航するのに、カルメンが山を下りて、港町で船の手配や服装などの調達をしているうち、闘牛士のルーカスに惹かれていきます。
     

 不審に思ったホセは、警察に追われる身の危険も顧みず、闘牛場に向かいます。
 そこではカルメンがルーカスに派手な投げキスを送っていました。それを見たホセは逆上し、彼女の胸にナイフを突き立てました。

 この映画はメリメの原作「カルメン」を換骨奪胎したものです。
 舞台はスペイン。追われたホセが船に乗ってアメリカに渡り、そこからウエスタン(西部劇)になるのかと思っていたら、結局スペインから出ずじまい。どこがマカロニウエスタンだ。

裏切りの荒野④ 

 しかもホセ役のF・ネロはカルメンという性悪女にだまされ翻弄されてイライラさせられっぱなし。「続・荒野の用心棒」(ジャンゴ)の硬骨漢は微塵もなく、終始無様な姿です。

裏切りの荒野⑤ 

 当時F・ネロは「続・荒野の用心棒」(1966)で一躍人気を得て、立て続けに「真昼の用心棒」「ガンマン無頼」などで硬派なガンマンを演じました。
 しかし彼はそれらの人物像が好きになれず、もっと深みのある役をやりたかったといいます。
        
 これは役者魂というもので、演技の道を追求すればするほど、カッコいい役より、人間の内面の弱さや醜さのような「負の感情」を表現したくなるそうです。
 その意味でこのホセ役はF・ネロが意欲的に取り組んだ人物像ではないか。
       

 そうはいってもこの映画はあと味が悪い。F・ネロのみならずマカロニウエスタンのファンはガックリしたでしょう。
 私も以前一度観て「もう二度と観たくない」と思ったのですが、外に出るのは暑いので観てしまいました。

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