川越街道と463浦和所沢線が交差する英インターの近くに柳瀬荘という古民家があります。
 これは実業家・松永安左衞門の別荘だったところで、昭和23年(1948年)、東京国立博物館に寄贈されたものです。
 したがってここの管轄は所在地の所沢ではなく、東京国立博物館。これは意外。
  

 ここへ行くには川越街道から跡見学園の下の道を入って行けばいいのですが、463号から入り、山道を上るほうが風情があります。

細い山道   

 上り切ったところが裏門。

裏門   

 目の前に見えるのが「黄林閣」。
 これは天保15年(1844)、現在の東京都東久留米市に庄屋の住宅を、昭和5年(1930)松永が譲り受け、現在地に移築したものだそうです。

黄林閣   

 新しいものを建てるより、古いものを移築する。
 ふーむ、この精神には少し脱帽。
 ひょっとしたら新築するより費用がかかるんじゃないの?

黄林閣・座敷 

 むろん各部は改修されているだろうけど、様式はそのまま。
      

 私は昔、某夕刊紙で「性豪列伝」というコラムを書いていたことがあり、そのなかに松永安左衞門(1875~1971)も入っていました。
 電力事業で財をなし、「電力王」といわれた実業家ですが、当時の富豪の例にならって艶福家で、あちこちに妾宅がありました。ここもそのひとつ?
        

 一方松永は茶をたしなみ(茶号=耳庵)、東大寺や東麻寺などの古材で「斜月亭」なる数寄屋風の離れをつくり、

斜月亭 

 さらに越後の武士の茶室を移築して「久木(きゅうぼく)庵」をつくりました。
 なるほど、外観は古色蒼然とした風情。

久木庵 

 なかの茶室はきちんと手入れされています。

久木庵・内部  

 ふーむ、こうしてみると松永安左衞門は単なる漁色家ではなかったのか。
    

 漁色家の面影もなし庭若葉

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