このところ取手の友人と話題になるのは、同窓生があの世へ逝ったとか、身体の不調を訴えている、という話ばかり。
    

 彼自身も、「今年の夏はホンマにこたえたわ。疲れがなかなか取れん。こんなん初めてや。これが老化っちゅうもんか」というので、
 「当たり前や。個人差はあるけど、誰にだって老化は等しく訪れる。それが生きとし生けるものの宿命や」
 「そうか、知らんかった。自分は永遠に齢とらんと思うてた」
 むろん彼一流のジョークですが。

 ある友人は前立腺癌の全摘手術を受け、排尿障害になりました。
 これは排尿がままならず、「当人の許可なく出る」状態。そのため日常的に紙襁褓を使用しています。当人は明るい性格ゆえ、あっけらかんとしていますが、内心はいかばかりか。
 排泄問題は人間の自尊心に関わってくることで、これがままならないと人によっては生きる気力をなくす、というぐらいですから。

 直通電車      

 これに関しては私も多少身につまされることがあって、例えば横浜へ行くのに東武東上線・鶴瀬から乗り換えなしだと、朝は90分間(尿意の)我慢ができず、中目黒か自由が丘で下車するようになりました。せっかく直通で行けるようになったというのに。(帰りは大丈夫なのです)

  *

 あとは喉の衰え。
 2~3年前から、喉に痰が絡んでいるような気がして、そのたび大きな咳ばらいをするけど、痰は絡んでない。しかし喉が何かに塞がっているような感じで大きな声が出せない。
 以前はもっとドスの効いた低い声が出せたけど、今は声が細くて高く、迫力がない。
    

 2ヵ月前、句会の当番で披講(みんなの選句を読み上げる係)をやったとき、自分の声が全然通ってないのに愕然としました。
 コーラスをやっている武蔵野の元女子高教師に相談したら、「腹筋を鍛えて、母音をはっきり発音するよう心掛けるべし。あとはなるべく大きな声を出すこと」とのアドバイス。
   

 腹筋運動はときどき昼飯前に行っているけど、母音をはっきり発音とは「あ、い、う、え、お、あ、お……」と鏡を見て発音するのかな。
 大きな声は自転車に乗ったとき、なるべく大声で歌うようにしています。
 よく歌うのはエンニオ・モリコーネ「ウェスタン」のコーラス部分。「♪アーアー、アアアアー……」と声を張り上げると気分もゆったりして、信号が点滅しても慌てて突っ切ることはなく、次の信号を待つようになりました。
 すぐに改善するとは思えないけど、これで老化が遅れるのならいいかな。

 さらに7月の初旬、横浜で激しい足の硬直に襲われました。
 これは日本大通にある横浜開発記念館で「山下公園」の展示を見ているとき、急にふくらはぎから足首にかけてギューッと絞られるような痛みが走り、攣ってきました。
 「いかん……」
 これまで足の攣りは何度か経験していますが、その都度ゆっくりストレッチし、水を飲めば大てい治まりました。しかし今度は治まらない。痛みはますます激しくなり、足は硬直したまま。
 このままでは坐ることもできない。これで命運は尽きた。
   

 一瞬救急車で運ばれる姿がよぎりました。
 そんなカッコ悪いことはしたくない。坐れないならゆっくり歩くまで。
 記念館を出て、ゆっくりと裏庭を歩きました。不思議なことにモニュメントの説明を読んでいるときや、写真を撮っているときは、痛みは忘れました。

 山下公園   

 その後山下公園に出て、駅のエレベーターでアメリカ山公園→外人墓地からイタリア庭園まで山手通りを歩きました。
 女子高生に追い抜かれました。彼女はとくに早足ではないので、いつもなら抜き返すところですが、足が動かない。みるみる彼女が遠ざかっていく。
 情けない。これでは本当の高齢者(?)の歩みだ。とはいえ今できることは足を交互に踏み出すこと。
 外交官の家→ブラフ18番館を経て大丸谷坂を下り、元町へ。そして元町中華街駅。
 時間はいつもの倍かかったものの、なんとか自力で歩けた。
 それはそれでよかったけど、もう無理はできないなァ。
 しみじみ身体の衰えを感じました。

 7月の中旬、横須賀の鷹取山へは医療用ストッキングを穿いて臨みました。
 鷹取山自体はそれほど高い山ではありませんが、ゴツゴツした岩山で、アップダウンが激しく、しかも神武寺へのハイキングコースは鎖を伝って歩くほどの難所。

神武寺ハイキングコース 

 それでも無事下山し、さらに逗子に出て郷土資料館から逗子海岸、浪子不動まで歩いたけど、足が攣ることはなかった。(攣りそうな瞬間もあったけど)
 これはひとえにストッキングのおかげ?
 いらい、遠出には医療用ストッキングが欠かせなくなりました。
     

 これからはいろんなものの助けを借りて、老化と折り合いをつけながら生きていくしかないようです。

スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://aitokodoku2.blog.fc2.com/tb.php/1322-36d0de10