今回私が選んだ句は、
     

 ④遠きほどきらめく水よ未草……○
 ⑤秘めやかに雨秘めやかに未草
 ⑥白日傘たたみて海をふところに
 ⑦ギヤマンの皿は瑠璃色川床(ゆか)座敷
 ⑧海鞘(ほや)の酢の咽(のみど)をとほりたれば雨
     
 の五句です(○は特選)。
       

 ④は「きらめく水よ」と呼び掛けているところが気に入りました。
 ⑤は上五「秘めやかに」と中七「秘めやかに」の繰り返しのリズムが気に入りました。
 ⑥は日傘をたたんで、その身を海にゆだねる態度を「海をふところに」と大胆に表現したところにスケールの大きさを感じました。

海    

 ⑦川床座敷というと、鴨川の川床を思い出します。さらにギヤマンの瑠璃色の皿。涼しそうです。
 ⑧海鞘の酢の物を食べて、喉を通ったら雨が降ってきた、という句です。「とほりたれば雨」という終わらせ方がカッコいい。これを特選にしょうかと迷いましたが、結局④にしました。
       

 各句の結果と作者。
     

 ④(3)○……助手の先生
 ⑤(3)……女性A
 ⑥(3)……助手の先生
 ⑦(6)……女性A
 ⑧(2)……助手の先生
  

 今回は助手の先生の句を3句とも採ったことになります。
 3句とも大胆でいい句ですが、得票数が低い。おかしくないか、みんなの選択眼。
    

 宗匠は⑧の「とほりたれば」→「雨」の転換が絶妙と絶賛しました。
     

 ⑦は最多得票で宗匠も入れたのですが、
 「これは『川床座敷』を夏の季語としたのでしょうが、実は『ギヤマン』も夏の季語。季重なりです」
 だったら宗匠は最初から入れるなよ。
 歳時記で調べると、たしかに夏の季語。
 あー、こんなのがトップ賞とは(絶句)。入れるのではなかった。

睡蓮(未草)   

 他に票数の多かったのは
    
 ⑨睡蓮や風の忘れし雨しづく……(4)……宗匠の句
 ⑩粗削りの荒神柱大西日……(4)……宗匠の句
      

 ⑨は採ろうかなと思ったのですが、⑦「川床」を選んでしまった。(後悔)
    

 宗匠が首を傾げたのは次の一句。
      
 ⑪睡蓮や借景の木に日照り雨
   

 「うーん、『借景』のことばが硬いね」
     
 これは順番からして、同郷のおじさんの句だなと思ったので、
 「『借景』は理屈です。こんなことばを使わずに表現するのが俳句」
 といってやりました。「その通り」と頷く宗匠。
     
 作者はやはりおじさん。「夕立」のリベンジだい。
 大人げない? スミマセン。

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