今回私が選んだ句は、
  

 ④教会の鐘十薬の花あかり
 ⑤牛蒡削ぐ洗ひざらしの甚平着て
 ⑥夏空やフェリーに迫る大鳥居
 ⑦四辻の地蔵に青葉しぐれかな
 ⑧十薬の蕊に日暮のにほひあり
……○
 の五句です(○は特選)。
   

 ④は教会→十薬の花の取り合わせの妙。十薬の花は白い十字状なので十字架に関連されます。あとは鐘の音とあかり。聴覚と視覚の取り合わせ。そこに魅かれました。
  

 ⑤は牛蒡を削ぐのに洗いざらしの甚平を着るというところに、意気込みが感じられます。
      

 ⑥大鳥居にフェリーが迫るというのは、岸壁の際かあるいは海のなかに鳥居がある。これは多分広島の厳島神社だろうと思い、その迫力に魅かれました。
       

 ⑦小さな地蔵に初夏のしとしと雨。情景が浮かびます。
   

 ⑧蕊(しべ)とは花の生殖器部分(雄蕊と雌蕊あり)。そこから日暮れの匂いが立ち上ってくる? まさか。しかし十薬ならそんな気がしてくる。そんなことを思わせる句です。

十薬のクローズアップ    

 各句の得票数と作者。
   

 ④……(2)助手の先生
 ⑤……(3)老先生
 ⑥……(3)瀬戸内地方出身の女性
 ⑦……(3)老先生
 ⑧……(3)老先生
   

 なんのことはない、私は老先生の句を三句とも採っていた。
   

 ちなみに今回の最多得票句は
   

 ⑨どくだみと呼ばれし花のあどけなく……(4)欠席投句の女性
   

 私と老先生以外は全員採っていることになります。
 この句は「どく」と「あどけなさ」の対比を狙ったものと思われますが、「あどけなく」が安易に使われている気がして、最初から除外しました。それがこんなに票を集めるなんて。
 つくづく俳句会はわからない。

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