葉桜や閉ざす鉄扉に三葵
   

 これは五月の句会で発表された句ですが、仙波東照宮のことが詠まれています。
 仙波東照宮は喜多院の南にある神宮で、徳川家康が祀られています。

三つ葵の家紋     

 これは家康が亡くなったあと、元和3年(1617)遺骨を久能山から日光に至る道中に川越の喜多院に寄り、天海僧正が4日間法要をあげたことから、その南の地に築き上げられたもの。
 高さ五間の丘陵を築きあげて立派な社殿で、日光、久能山と並ぶ日本三大東照宮のひとつです。

石段     

 普段は冒頭の句のように「鉄扉で閉ざされて」いますが、日曜日は開いていて、境内に入ることができます。(ただし拝殿には上がれませんが)

東照宮・拝殿     

 「おや?」
 気になったのは柱につけられた装飾の動物。龍ではないか。

拝殿の廂     

 案内係のおじさんに聞いてみると、
 「諸説ありますが、私はバクだと思います」
 「バク?」
 「バクというのは実在の動物ですが、これは中国の伝説に出てくる獏(ばく)という動物で、人の夢を食って生きるというものです」

柱の動物・右    

 「獏というのは悪夢を見たときに『この夢を獏にあげます』と唱えると、二度とみなくなる、といいますね。その思想が当時からあったのですか」
 「そう、これがつくられたのは江戸初期(寛永15年=1638。川越大火で焼失した後の再建)。当時の学者の意見か、あるいは職人の間で生まれたかもしれません」
 「なるほど」

 柱の動物・左     

 おじさんの話では、龍にしては足が変なのでおそらく獏だろうと。
   

 何気なく見てる社殿でも、聞いてみると意外なことがわかります。

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