関西から友人(神戸の鳥見男)が上京してきて、「できれば『若冲展』を観たい」というので、昨日〈05/24〉上野に集まりました。関東在住者は取手、所沢、そして私。
   

 しかしこの日は若冲展の最終日。
 下見に行ってみると、長蛇の列。しかも左は券を持たない人、右は券を持つ人の二列。
 「今(午後3時現在)からだと、1時間待ちです」

「若冲展」に並ぶ人々・左はチケットのない人、右はチケットのある人    

 1時間待ちというのはむしろ短いそうですが、我われは「カラヴァッジョ展」に切り替えました。こちらは以前NHK「日曜美術館」で放映されたこともあって、ぜひ観たいと思っていたところでした。
    

 カラヴァッジョ(1571~1610)はイタリアの画家。
 この人の筆は群を抜いていて。ミケランジェロやダ・ヴィンチに匹敵する力量があります。ただし性格は凶暴。そのため喧嘩が絶えず、ついには人を殺してお尋ね者になります。それでも絵を描き続けましたが、志半ばで不慮の死を遂げました。享年38。

西洋美術館    

 「すごい絵やと思うけど、キリスト教に対する知識が乏しいから、今ひとつわからんな」
 「これ(メドゥーサ)はなんや」
 「魔よけの意味で、騎士団の盾に描かれたそうや」
 「これ盾か。中華鍋の底やと思った」


 メインは「法悦のマグダラのマリア」
 マグダラのマリア(マリア・マグダレーナ)は聖書に出てくる人物で職業は売春婦。
 あるときパリサイ人(びと=ユダヤ教の戒律を教条的に守る人々)から「淫売女」とののしられ、迫害されていたところをイエスに助けられます。
 パリサイ人に対しては「お前たちの間で罪なき者、この女を打て」
 といって黙らせ、マリアに対しては、
 「汝の罪は許された。多くを愛したるが故に」
   

 このときマリアは感謝と尊崇の目でイエスを見つめます。
 イエスもマリアをやさしく見つめる。
   

 聖書の愛読者でこのくだりが好きな人は多く(私の母親もそのひとり)、「両者の間には恋愛感情があった」と解釈する作家(太宰治など)も多いのです。
 なかには「磔刑後イエスは復活し、マグダラのマリアと結婚して子をもうけ、その子孫がイギリスに現存している」という「珍説」もあります。

法悦のマぐダラののマリア    

 それほどイエスとの関わりが深かったマグダラのマリア。
 カラヴァッジョによって描かれた彼女の姿は一見肉感的である種のエロティシズムを感じさせますが、薄く見開いた目から落ちるひと筋の涙にイエスを想う気持ちと、「お迎え」を従容と待つ感情が表れているようで、思わず胸を打たれます。

観終わって   

 「いやあ、よかったな」
 その後、我われは常設展も観ました。
 ここでもルノワールやモネなどの名画もあり(松方コレクション)、見応えがありました。

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