2016.05.16 五月の句

 今月の兼題は「薄暑」
 薄暑なんて季語は使ったことがない。どんな句をつくればいいのか。
 まず浮かんだのは先日散髪してきたので、「髪切りて」の上五。
 これと下五の「薄暑かな」をつなぎ合わせる適当な中七を考えて(安易なつくり方だ)……「人の目気になる」ではベタだし、「街の雑踏」も今ひとつ。
   

 街の雑踏をいろいろイメージしていたら、映画のロケで街がざわめいている光景が浮かびました。これだと「酷暑」や「残暑」ではなく、「薄暑」がピッタリではないか。
    

 ということで、「アクションの映画のロケや街薄暑」
 しかし「アクション」「映画」「ロケ」はことばがダブるので、どれか省略したほうがいい。
 そこで「アクション」「映画」をまとめて「活劇」にして、
    

 活劇のロケにざわめく街薄暑……①

 「花水木」という季語を使って句をつくりたい、と五月の「季語別俳句」を読んでいたところ、「赤レンガ」「大桟橋」「港」など、横浜にちなんだ句がいくつかあり、それに触発されたのが山手・代官坂中腹にあるダンスホール「クリフサイド」
 花水木は元々アメリカからきた花なのでクリフサイドの建物にはピッタリ。そこで
 「暮れなずむダンスホールや花水木」

クリフサイド     

 しかし安易だ。それに説明的。それならいっそ「髪切りて」を上五に持ってきたほうがいいのではないかと、
   

 髪切りてダンスホールや花水木……②
    

 こうすると、女性が髪を切って(ある期待を持って)ダンスホールに挑んだ、という心情が読み取れるのではないか。
 しかし場所が横浜だけに、若者が当時流行の「GIカット」にしてダンスホールに向かう、という意味にもとれる。
 どっちでもとれるところが気に入りました。

 最後は時間に追われ、以前つくった句を少し変えて、
 「蔵の街女の車夫に風香る」
 これではつまらないので、「女車夫蔵の街駆け風薫る」
 しかし最後に「駆け」「薫る」と動詞が続くので、
    

 風香る女車夫駆け蔵の街……③
   

 になりました。ちょっとベタだったかな。
  太字の①、②、③が今月の出句になりました。

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