句会というのは互いに句を選び合う(選句)ものなので、こちらも(3句×8人)24句のなかから5句(自分の句以外)を選びます。しかし今ひとつ惹かれる句がない。
     
 そんななかで私の選んだ句は、
     
 ①雛段と仏壇在す奥座敷
 ②初音聞く奥へ奥へと森の径
……○(特選)
 ③み仏の撫で肩ごしの初音かな
 ④初つばめ五百羅漢を縫うてをり
 ⑤明日あたり初音鳴くらむ風の色

     
 ①は雛段と仏壇の取り合わせが面白い。田舎の大きな屋敷の奥座敷を思わせます。これを「在す(おはす)」と敬語を使っているところが心憎い。この句は老先生と助手の先生以外の5票を集め、トップ賞。
     
 ②は私の「鶯に先達されし奥高尾」と同じ内容の句。期せずして「発想が同じ」という親近感から特選に選びました。(2票)しかし、この人は私の句を選んでくれなかった。
      
 ③は助手の先生の句。どおってことのない句ですが、「撫で肩ごしの初音かな」が決まっています。(3票)
 ④は老先生の句。川越の五百羅漢かと思ったら、そうではないらしく、山にある五百羅漢らしい。(4票)
     
 ⑤は「風の色」で明日あたり鶯が初鳴きするのでは? と類推するところが面白いと思って採りました。これは私の「議論尽き珈琲冷めし春の午後」を採ってくれた人の句。お相子でよかった、よかった。(4票)
    
 つまらない句をあげつらうのは本意ではありませんが、首を傾げたのは、
 ⑥馬鈴薯を植う白雲を千切るごと……(2)
     
 まったく意味がわからない。
 作者は老先生であるとわかり、その説明によると、ジャガイモの栽培はイモの芽の出ている部分を切って、切り口に灰をまぶし、それを地中に埋めるというもの。
 それはわかったのですが、それと「白雲を千切る」とはイメージがまったくつながらない。
 先生にいわせると、「馬鈴薯植える~」に有名な句があり、それをもじったとか。
 そういわれても、なんにもわからん。これは我われ素人相手の目くらまし?
    
 わかりすぎてつまらないのは、
 ⑦回廊を走る火の粉やお水取り
     
 下五「お水取り」なんていわなくても「走る火の粉」でわかります。
 TVの映像から一歩も出てなく、「この人ならでは」の視点がない。
 当人は「奈良の東大寺には行ったけど、お水取りの季節ではなかった」と説明したけど、そんないいわけせずに、「火の粉が飛んできて熱かった」という臨場感を句に表せ。
     
 みんな辛いことはいわないので、私ひとり辛口コメントになりました。
 お前にそんなことをいう資格があるのか、って?
 そんなことを考えたらなにもいえない。批評は批評。俳句の力量には関係ない。
 辛いことをいい合わない句会など、意味がないと思います。
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