森戸神社の海側は岩場になっています。
 これがなんとも情趣あふれる景観、「日本の渚100選」に選ばれているのもむべなるかな。

森戸海岸   

 ごつごつとした岩壁にそびえ立つ飛柏槙(ビビャクシン)杉。
 高さ15m、周囲4m、樹齢800年(推定)。森戸大明神の御神木です。

ビャクシン杉    

 その前の大きな岩の上に立つ千貫松。
 これは養和元年(1181)、源頼朝が衣笠城に向かう途中、この松をみて「如何にも珍しい松」とほめたところ、出迎えた和田義盛が「千貫の価値ありとて千貫松と呼びて候」と答えたという伝説の松です。

千貫松  

  この近くにはいろんな記念碑がありますが、有名なのは故石原裕次郎のレリーフ。
 「夢はとおく 白い帆にのって 消えていく 消えていく 水のかなたに」
 詩の作者はその実兄(元都知事)。

裕次郎のレリーフと富士山   

 それよりもここから見る夕焼けの景色が素晴らしい。
 「森戸の夕照(せきしょう)」といわれ、「かながわの景勝50選」に選ばれています。
       

 どこからともなく♪ポロン、ポロン……という美しい音色。
 「ウクレレかな?」と思ったら、そうではなくて、岩場でドラムのような楽器を叩いている。

スティールパンを演奏する人 

 聞いてみると、これはスティールパンという楽器だそうで、形状は中華鍋の内側。叩く箇所によって音程が違うため、(上手な人が叩くと)美しいメロディーになる。
  

 岩壁の上では夕日を見つめるカップルも。
 ふたりの向こう側に富士が見えます。
 こうしてみると「想い出の渚」の舞台はやはり森戸海岸、かな。

カップル 

 これで終わりにするはずでしたが、例の真名瀬バス停からの景色があまりに素晴らしかったので掲載します。

真名瀬バス停の窓 

 窓から見るとこんな感じ。

窓から見る景色    

 さらにアップすると、約500m沖に灯台が見えます。
 これは(通称)裕次郎灯台といって、裕次郎の三回忌を記念して実兄が約1億円の基金を集めて建設したもの。正式名は葉山灯台。小樽の裕次郎記念館が閉館された(08/31)今、彼を偲ぶにはこの灯台とレリーフしかない?
 その向こうに見えるのは名島の鳥居。灯台と鳥居が重なって見えるのはこのバス停から。

裕次郎灯台と名島の鳥居  

 バス停の外から富士を見るとこんな景色です。

バス停の外から 

 帰りはここから逗子行きのバスに乗って、湘南をあとにしました。
 私にとって夏の終わりは、湘南で締めくくりたい。
    
 ♪長いまつげの 大きな瞳が 僕を見つめて うるんでた
 このまま二人で 空の果てまで 飛んで行きたい 夜だった
 波に向かって 叫んで見ても もう帰らない あの夏の日
 あの夏の日 あの夏の日……

    
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 (一昨日〈09/03〉「芝崎海岸と真名瀬漁港」の続きです)
 夕方近くになってようやく森戸神社に着きました。
 なかなか立派な神社です。

森戸神社・二之鳥居 

 由緒によると、伊豆に流された源頼朝が兵を挙げ、天下を治めたとき、深く信仰していた三嶋明神(静岡県)の分霊をこの地に祀ったとされています。
 いらい歴代将軍はこの地を訪れ、流鏑馬、笠懸、相撲などの武事を行いました。
 鎌倉幕府滅亡後も、足利氏、さらに徳川幕府からも信仰されたという伝統の神社です。

森戸大明神・本殿 

 おどろいたのは、境内には多数の境内社があること。
 家畜やペットの守護神「畜霊社」

畜霊社(ペットの守護神) 

 喉の守り神「おせき稲荷」(おせきとは咳のこと)

おせき稲荷 

 安産・子宝の神様「水天宮」
 となりには子宝石の納所があります。

水天宮・子宝石納所 

 他には猿田彦大神を祀った「庚申塔」、英霊や水子の霊が祭られた「総霊社」があり、まるで神社のデパート。交通安全のご利益もあるとか。
              

 この神社のとなりに海水浴場があり、ここへ行くには朱塗りの「みそぎ橋」を渡ります。
 昔はこの海辺で禊(みそぎ=罪や穢れをはらうため、水を浴びて身を清めること))が行われていたことに由来します。

みそぎ橋  

 ふーむ、そうすると彼らは遊んでいるのではなく、みそぎをしているのか。

渡ると海水浴場 

 とてもそんな風には見えなかったけど。
 それはともかく、この橋は「かながわの橋100選」にも選ばれていてなかなかの風情です。

 三ヶ下海岸から西方は芝崎海岸。写真ではマンションの左側がそれですが、生憎逆光のためよく見えない。
 葉山町が天然記念物に指定し、昭和天皇が海洋生物の研究に打ち込まれていた場所と聞いては行かない手はない。

三ヶ下海岸から見る芝崎海岸   

 マンションの麓にやってきました。
 どうやら防波堤に囲われた外周道路のどこかに下りるところがあるはず。
 そう思って歩いたところ、あったことはあったのですが……。

防波堤に囲われた外周道路  

 生憎満潮。これでは下りられない。
 ここは海岸というより一種の島。磯遊びやシュノーケリングポイントとしても有名。

芝崎海岸への下り口   

 仕方なく防波堤から撮りました。

芝崎海岸   

 そのとなりは真名瀬(しんなせ)漁港。
 ここはあまり大きくないけど、ワカメ、ヒジキ、シラス、アジ類が獲れ、朝市が有名。

真名瀬漁港   

 逆光で見るとなかなか雰囲気のある漁港です。

逆光で見る真名瀬漁港 

 もうひとつ、真名瀬の観光スポットとして有名なのはバス停。

真名瀬バス停 

 ここの窓から見る相模湾の夕日は絶景らしい。

窓から見る相模湾 

 葉山しおさい公園の下(浜辺側)は一色海岸ですが、直接下りられないので脇の道から入るしかありません。私が好きなのは最も北側の小路。
  

 海岸通り(県道森戸海岸線=207号線)沿いの個人の邸宅の間からチラッと海が見えます。
 巧まずしてこんな景色をつくったわけではないだろうに、この見え方がなんとも情趣深い。

海岸へ出る小路   

 ここを下りると左手に一色海水浴場。
 善男善女(?)が浜で遊んでおります(08/24撮影)。

一色海水浴場   

 この浜辺はワイルドワンズの名曲「想い出の渚」(島塚繁樹作詞・加瀬邦彦作曲)ゆかりの地といわれています(森戸海岸説もあり)。
 

 ♪君を見つけた この渚に ひとりたたずみ 想い出す
 小麦色した 可愛いほほ 忘れはしない いつまでも
 水面(みなも)走る 白い船 長い黒髪 風になびかせ
 波に向かって 叫んで見ても もう帰らない あの夏の日……
          

 こんな海水浴場が「想い出の渚」だって? とご不審の向きは下の写真をごらんあれ。
 これは一色海水浴場から北の方向を見た景色。なんとなく雰囲気があるでしょう。

一色海岸から北西方面を望む 

 一色海岸をあとにして、森戸海岸線をさらに進むと下に岩がごつごつした浜が見えます。これが三ヶ下海岸。
 砂浜は狭く海水浴には不向きだけど、こんなところで泳いでいる男女がいました。

泳ぐ人   

 一部石垣があって、その上は松林。なんとも風情があります。

三ヶ下海岸の松林 

 砂浜に下りてみると、あたり一面岩だらけ。

海岸には大きな岩が 

 この砂浜から西側に見る芝崎海岸の景色もなかなかのもの。

砂浜から見る芝崎海岸 


 これまで歩いてきた西海岸通り(134号線)は御用邸前で内陸に入り、海岸沿いの道は「県道森戸海岸線」(207)になります。当然、海岸線を歩きます。
   

 葉山御用邸を通りすぎると、そのとなりに由緒ありげな門構え。「葉山しおさい公園」です。
 同公園は葉山御用邸付属邸跡地とのこと。なるほど。
 雰囲気が御用邸正門に似ているので、撮れなかった分、これで我慢しよう。
 3年前は入らなかったけど、今回は入りました。(入園料300円)

葉山しおさい公園・正門 

 まず入るのが「しおさい博物館」。
 葉山沖を中心とした相模湾の地形のジオラマや生物の標本などが展示されています。

しおさい博物館 

 地下展示室にはミツクリザメの標本が瓶に入れられて展示されてました。

ミツクリザメの標本   

 今の陛下が皇太子時代に乗られたヨットの展示もありました。
     

 日本庭園もなかなかのもの。

池のある日本庭園   

 庭園の管理もおさおさ怠りなく、管理人のおじさんが草木に水をやってました。
 赤と黄の花はハイビスカスだそうです。

植物の管理も行き届いている   

 園内には一景庵や潮見亭などの茶室がありますが、一景庵は休み、潮見亭は無人という状態でした。(冷抹茶をいただきました)
     

 庭園からは一色海岸の沖が見えますが、海岸は見えないようになっています。
 やはり旧御用邸だからでしょうか。

海は見えるが海岸見えず   

 鯉が泳ぐ池の先には滝があり、水が流れ落ちています。
 これは「噴井(ふけい)の滝」といって、説明書きには「落差3m。水が横に広がりながら落下する『布落ち』と、水が壁面を伝うように落ちる『伝い落ち』の複合水流からなり、美しい段落の姿をしています」とのこと。

噴井の滝   

 しかしこの滝の水源はどこだろう。下山川とはかなり離れているけど、その上流からこちらに支流が引かれているのだろうか。
 不思議に思って管理室で聞いてみると、「あれはモーター(電気)で水を循環させているだけです」とのこと。
 なーんだ。